沖縄の電気代は本当に高いのか — 単価は高い、総額は安い

最終確認: 2026-07-25

「沖縄は暑いから電気代が高い」は、統計では裏づけられない。

物価指数で見ると沖縄の光熱・水道は105.0(全国平均100、東京は96.2)で確かに高い。 ところが那覇市の実際の支出は全国より年23,254円安い

那覇市の光熱・水道の支出(年額・二人以上の世帯)

費目那覇市全国
電気代138,848円149,965円−11,117円
都市ガス27,764円39,035円−11,271円
プロパンガス35,825円20,309円+15,516円
灯油2,203円15,094円−12,891円
上下水道料57,567円61,058円−3,491円
合計262,207円285,461円−23,254円

電気代そのものが全国より安い。 那覇市は52市中35位である。

理由は使用量

電気の使用量は4,157kWhで、全国平均の4,823kWhより少ない。52市中46位にあたる。

単価は高いが、使う量が少ない。 決定的なのは灯油で、 那覇市の2,203円は全国15,094円のおよそ7分の1しかない。 本土の冬の暖房コストが沖縄には存在しない。 冷房は暖房よりエネルギーを食わないため、通年で見ると沖縄のほうが安く収まる。

ただしプロパンガスだけは全国5位

那覇市のプロパンガス支出は35,825円で、全国20,309円より15,516円多い。52市中5位。 逆に都市ガスは27,764円と全国より少ない。

都市ガスの普及が限られ、プロパン比率が高いためと考えられるが、 普及率のデータを当サイトは持っていないので断定しない。

それでも実務的には、物件を選ぶとき「都市ガスかプロパンか」が本土以上に効く 可能性がある、とは言える。内見のときに確認する価値がある項目である。

この数字でできないこと

  • これは支出金額であって価格ではない。 支出が少ないことは、 安いのか使う量が少ないのかを区別しない。単価の話は物価指数で見る。
  • 二人以上の世帯の値。 単身世帯は含まない。移住検討者には単身も多い。
  • 那覇市の値であって沖縄県全体の値ではない。
  • 2023〜2025年の3年平均。 単年の実績とは一致せず、燃料費の急騰は平均に埋もれる。
  • フルリモートで在宅時間が長い世帯には当てはまらない可能性が高い。 平均は「日中は家にいない世帯」を多く含む。

最後の点が、この記事で最も重要な留保である。 在住実測データが溜まったら、統計の平均から実際の世帯がどれだけ外れるかを このページに並べる予定である。それまでは平均の話しかできない。

出典

  • 総務省統計局「家計調査」品目別 都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング(2023〜2025年平均、二人以上の世帯)
  • 総務省統計局「小売物価統計調査(構造編)消費者物価地域差指数」2024年結果

合計(262,207円 / 285,461円)とその差(23,254円)は、 上記の統計そのものではなく、当サイトで計算した派生値である。 出典の一覧と取得日は /sources/ にある。

この記事のもとになった表

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