沖縄の夏は大阪より涼しい
気象庁の平年値(1991〜2020年の30年平均)で見ると、 那覇の8月の日最高気温は31.8℃。大阪の33.7℃より約2℃低く、東京の31.3℃とほぼ同じである。
8月の日最高気温
| 地点 | 8月の日最高気温 |
|---|---|
| 大阪 | 33.7℃ |
| 福岡 | 32.5℃ |
| 石垣島 | 32.0℃ |
| 名護 | 31.9℃ |
| 那覇 | 31.8℃ |
| 南大東 | 31.6℃ |
| 与那国島 | 31.4℃ |
| 東京 | 31.3℃ |
| 宮古島 | 31.3℃ |
周囲を海に囲まれているため、気温が上がりきらない。 年間のピークも那覇は7月(31.9℃)で、本土の8月ピークとずれる。
ただし「涼しい」と読んではいけない
日最高気温が低いことと、過ごしやすいことは別である。
体感を決めるのは気温だけではない。 那覇の年平均相対湿度は73%で、東京の65%より高い。 日射も強い。この数字が言っているのは「気温の絶対値が本土のピークほど上がらない」ことだけで、 暑くないという意味ではない。
もうひとつ大きいのは暑い期間の長さである。年平均気温は那覇23.3℃、東京15.8℃で、 7.5℃の差がある。8月の最高気温がほぼ同じなのに年平均でこれだけ開くのは、 暑い時期が長く、寒い時期が無いからである。
本当の差は冬にある
| 指標 | 那覇 | 東京 | 差 |
|---|---|---|---|
| 年平均気温 | 23.3℃ | 15.8℃ | +7.5℃ |
| 1月の日最低気温 | 14.9℃ | 1.2℃ | +13.7℃ |
| 年平均相対湿度 | 73% | 65% | +8pt |
| 年間降水量 | 2161mm | 1598.2mm | +563mm |
| 年間日照時間 | 1727.1時間 | 1926.7時間 | −200時間 |
| 雷日数 | 20.4日 | 14.5日 | +5.9日 |
1月の日最低気温が東京より13.7℃高い。 これが年平均気温の差のほぼすべてを作っている。
暖房費・雪・路面凍結が生活から消えることの効き方は、 夏が2℃涼しいことよりずっと大きい。移住で変わるのは夏ではなく冬である。
この数字でできないこと
- 平年値は1991〜2020年の30年平均で、特定の年の実績ではない。 「今年の夏は暑かった」の裏づけには使えない。近年の猛暑の実感とはズレる。
- 観測点は1点であり、市町村を代表しない。 「石垣島32.0℃」は石垣島地方気象台の値で、 同じ島でも沿岸と内陸で条件が違う。
- 体感の指標ではない。 湿度・日射・風を合わせた暑さ指数(WBGT)は別のデータが要る。
- エアコンの稼働時間や電気代は、この数字からは出せない。
出典
- 気象庁「過去の気象データ検索」平年値(1991〜2020年)
「+7.5℃」「+13.7℃」などの差は、上記の平年値から当サイトで計算した派生値である。 出典の一覧と取得日は /sources/ にある。