沖縄の家賃負担率は東京に次いで全国2位
家賃の絶対額と、家賃の重さは別物である。
沖縄県の平均家賃は月50,881円で、東京(88,266円)の6割を下回る。 それなのに年収に対する家賃の負担率は15.52%で、東京に次ぐ全国2位になる。
家賃負担率の全国順位
家賃負担率 = 平均家賃 × 12 ÷ 年収換算。
| 順位 | 都道府県 | 負担率 | 家賃 | 年収 |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | 東京都 | 16.44% | 88,266円 | 644.4万円 |
| 2位 | 沖縄県 | 15.52% | 50,881円 | 393.5万円 |
| 3位 | 神奈川県 | 14.95% | 71,892円 | 577.1万円 |
| 4位 | 千葉県 | 14.89% | 62,187円 | 501.1万円 |
| 5位 | 埼玉県 | 14.87% | 63,128円 | 509.5万円 |
| 47位 | 山口県 | 10.67% | — | 483.0万円 |
| (47県の単純平均) | 12.55% |
沖縄は首都圏3県(神奈川・千葉・埼玉)より重い。 家賃が最も高い東京と、家賃が中位の沖縄が並ぶのは、年収の側で説明がつく。
年収が全国最下位だから
| 年収換算 | 月額 | 年間賞与 | |
|---|---|---|---|
| 全国 | 527.0万円 | 360千円 | 95万円 |
| 沖縄県(47位/47) | 393.5万円 | 283千円 | 54万円 |
年収の低い順に 沖縄(393.5万円)→ 宮崎(402.7万円)→ 青森(403.9万円)。 沖縄が最下位で、賞与の差が特に大きい。
年収換算は「月額×12+年間賞与」。単純12倍は誤りで、賞与が抜けると2割前後過小になる。
家賃は全国15位、年収は47位。この組み合わせが負担率を2位まで押し上げる。
この指標は沖縄では実態をよく表す
家賃負担率には既知の弱点がある。借家世帯の平均家賃で計算しているため、 持家世帯が多い県では「実際には家賃を払っていない世帯」が母数から抜け、 指標が実態より重く見える。
沖縄については、この弱点が逆に働く。
| 持家率 | |
|---|---|
| 全国 | 60.9% |
| 東京都(46位) | 44.7% |
| 沖縄県(47位) | 42.6% |
沖縄の持家率は42.6%で全国最下位、つまり実際に家賃を払っている世帯が最も多い県である。 指標の限界の向きが結論を弱めない、という意味で、この数字は信頼してよい。
この数字でできないこと
- 年次が揃っていない合成値。 給与は2024年、家賃は2023年10月時点。 県ごとの比較には使えるが、実額の家計シミュレーションにそのまま使わない。
- 平均であって個人の年収ではない。 一般労働者・男女計・企業規模計の値で、 女性比率や産業構成の県間差が混ざっている。
- 「沖縄の会社は給料が安い」という会社単位の話に短絡できない。 産業構成の違いが県平均には含まれる。
- 年収が低い理由はこのデータからは分からない。 推測は書かない。
- 収入源によって意味が変わる。 本土の給与を維持して移住する場合、 同じ家賃でも負担率は下がる。詳しくは 沖縄移住の経済性は「どこから給料をもらうか」で正反対になる。
出典
- 厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」一般労働者・都道府県別
- 総務省統計局「令和5年住宅・土地統計調査」(2023年10月1日時点)
家賃負担率と47県の単純平均(12.55%)は、 上記の統計そのものではなく、当サイトで計算した派生値である。 出典の一覧と取得日は /sources/ にある。